肝臓 病気

MENU

肝臓の病気について

肝臓は「人体の化学工場」と呼ばれ、日々体の調子を整えています。解毒・血液の貯蔵や増血・体液の生成・栄養素の代謝や貯蔵など、様々な役割がある重要器官ですから、もし病気になってしまったら大変です。

 

 

 

自覚症状が出ているときには、既に深刻な状態である可能性もありますので、そうなる前に対策することが重要になります。肝臓の病気になる原因を知って、適切な予防方法を実践していきましょう。

主な肝臓の病気の種類と予防方法

脂肪肝

脂肪肝とは簡単に説明すると「肝臓が太り過ぎた状態」のことです。暴飲暴食が原因で発症しやすい病気ですので、予防には健康的な食生活を送ることが第一です。お酒の飲み過ぎが原因の場合は「アルコール性脂肪肝」、食べ過ぎが原因の場合は「NAFL(非アルコール性脂肪性疾患)」と呼ばれます。

肝炎

薬の副作用や寄生虫によって、肝臓が炎症を起こし肝炎になるケースもありますが、大抵はウイルスへの感染が原因となります。気づかないうちに感染して、自覚症状のないまま重症化してしまうことも多く非常に危険です。ただ、治療法は確立されており、発見しさえすれば治すことは可能となっております。健康診断を定期的に受け、いち早く感染に気づけるようにしたいですね。肝炎が慢性化すると、肝硬変にまで発展する恐れもありますので、発見した際は絶対に放置しないようにしてください。痛みがないからと油断したりはせずに、必ず病院で治療してもらいましょう。

肝硬変

肝臓が硬くなってしまうのが肝硬変の症状です。肝臓は治癒能力が高く、少しのダメージを受けてもすぐに再生する臓器なのですが、その際、線維というタンパク質によって肝臓が硬くなっていきます。少しなら問題ありませんが、何度も傷つけられ再生を繰り返す内に、繊維が肝臓の全体に広がることで、血液が流れにくくなり、肝臓の働きが悪くなってしまうのです。肝障害に対処するための薬はありますが、肝硬変を直接的に治療する有効な方法は今現在ありませんので、肝硬変まで進行させないことが重要です。長期間肝臓に負担がかかり続けることが原因で発症する病気なので、健康なうちからの予防が一番の対策です。

肝がん

肝硬変は死亡率の高い症状ですが、その死因の多くは肝がんによるものです。肝炎への対策が徹底されたこともあり、肝がんの発症率は減少していますが、まだまだ気を付けなければなりません。

 

 

 

肝がんは肝臓に直接発生する「原発性肝がん」と別の臓器から移る「転移性肝がん」の2つに分けられますが、ほとんどは転移性肝がんです。原発性肝がんの場合も、肝硬変などの肝障害を元に併発するケースが殆どを占めており、今まで何の問題もなかったのに、突然肝がんになるという事は稀です。がんにならないような生活を送ること、肝炎、肝硬変の症状を進めないように治療することが肝がんの予防になります。

肝不全

肝臓の機能が低下して、十分な役割を果たせなくなった状態を肝不全と言います。肝機能が低下した状態というのは、肝硬変などの症状によって起こります。主にウイルス感染→慢性肝炎→肝硬変→肝不全といった順番で発症します。つまり、肝不全は慢性肝炎や肝硬変の最終段階と言い換えてもいいでしょう。肝不全を予防するには、肝がんの場合と同じく肝炎、肝硬変にならないようにすることが大切なのです。

肝臓が病気になる原因

お酒を飲み過ぎると肝臓の病気になりやすい

アルコールを分解するのが肝臓の機能の1つですから、お酒の飲み過ぎは当然肝臓へ大きな負担がかかります。お酒を分解するとアセトアルデヒドという物質になるのですが、これが非常に毒性の高い物質なのです。

 

 

 

肝臓を通して、さらにアセトアルデヒドを分解し、排出するのですが、飲み過ぎれば分解が間に合わず、体内に残留します。二日酔いの症状が出るのはアセトアルデヒドを分解しきれていない証拠ですね。そのような状態が長く続くと肝臓はもちろん、体中のあちこちに悪影響が起こりますので飲み過ぎないようにしましょう。

アセトアルデヒドによる悪影響
  • 中性脂肪が溜まり脂肪肝になる
  • 肝細胞を傷つけるため、飲み過ぎれば炎症する
  • 炎症が何度も繰り返されると肝硬変になってしまう
  • 食道がんの原因になる
  • 飲み続けると高血圧の原因になる
  • 脳細胞が死滅し、記憶力が下がる

例えば、日本酒3合を飲み続ける生活を送ると、脂肪肝、肝硬変と悪化していく可能性が高くなるのです。脳細胞にも悪影響があり、高血圧、食道がん等にもつながっていくため、アセトアルデヒドの残留はまさに「百害あって一利なし」と言ったところですね。

 

 

 

どれも飲み過ぎた場合の話ですので、健康な状態であればお酒を一切飲んではいけないという事はありませんが、やはり飲み過ぎには要注意です。もちろん既にアルコール性の肝障害が疑われる場合は、禁酒が不可欠になります。

肝炎ウイルスへの感染

肝炎ウイルスは、A型、B型、C型、D型、E型、G型、TT型の7種類がありますが、日本人に特に多いのはB型、C型の肝炎ウイルスの2つです。

 

 

 

B型肝炎ウイルス、およびC型肝炎ウイルスが血液感染によって肝臓に感染して、肝臓の病気になるケースが昔はたくさんあったのです。しかし、1986年以降、母子感染選防止策によって血液感染が起こることは殆ど無くなりました。病院の設備が向上し、血液の管理が厳密になったこともあって、今ではもう心配することはありません。

 

 

 

ただ、性交渉によってB型肝炎ウイルスに感染するケースは今でもあります。体液を通じて感染する強力なウイルスなので、コンドーム等の性病予防は常に怠らないように気を付けてください。

食べ過ぎなどの生活習慣が原因

肥満になることで、肝臓に中性脂肪が溜まり、脂肪肝になる方が多いです。また、糖尿病といった生活習慣病から脂肪肝に発展することもあります。お酒を飲んでいなくても、甘いものを食べ過ぎて肥満になると、脂肪肝になりやすいのです。健康的な生活に改善して、標準的な体型を保つようにしていきましょう。

 

 

 

太っていなければ大丈夫という訳でもなく、過度なダイエットによって栄養バランスを崩して低栄養性脂肪肝になることもありますから、飲み過ぎ、食べ過ぎなければ絶対に安全と高をくくってはいけません。何事もほどほど、普通が一番ということですね。

こんな症状がある方は注意!肝臓の病気かセルフチェック

肝機能に異常がある時に出る症状

肝臓は「沈黙の臓器」とも呼ばれ、自覚症状の出にくい箇所です。自覚症状が見られた時にはもう手遅れという事にもなりかねません。少しでも身体に異常を感じたらすぐに病院で検査を受けましょう。以下のような症状は、肝臓に異常のある際に出やすいので、当てはまる項目の多い方は要注意です。

  • 熱っぽい
  • 食欲がない
  • いつもより身体がだるくて疲れやすくなった
  • 好きなはずなのにお酒が欲しくなくなる
  • お腹がパンパンに張って苦しい
  • 黄疸の症状が見られる(皮膚や目が黄色がかっている)
  • 皮膚が黒ずんでいる
  • 手のひらが赤くなった

上の4つは軽い症状の場合で、ただの風邪や不調なだけかもしれません。肝臓の病気か判断するのは難しいですが、下の4つの症状が見られる場合は既に危険な状態です。セルフケアでどうにかできる段階は超えている恐れがありますので、すぐに病院に向かいましょう。

献血をして数値を調べる

献血や健康診断を行った際に血液検査の数値を検査してもらえます。この結果を見ることで、肝臓に問題が無いかチェックすることができますので、毎年1度は利用して確認しておきましょう。

名称 正常値
AST(GOT) 10〜40 U/L
ALT(GPT 5〜40(IU/L)
γ-GTP 男性で70U/L以下、女性で30U/L以下
ALBアルブミン 3.9〜5.0(g/dL)
LD 115〜245U/L
ALP 115〜359U/L
PLT(血小板数) 14万〜38万(/μL)

この表の値に収まるならばひとまず安心です。自覚症状がでていなくても、数値に異常が見られることは往々にしてあります。検査もしっかり行って、病気の可能性が無いかどうか調べた方がいいですね。

肝臓の病気を治すために自分でもできること

少しでも異常があると思ったらまず病院に行った方がいいのは確かですが、自分でもできることはあります。肝臓に脂肪をため込まず、負担を与えない食事や運動を心掛けることで、完治までした方もいらっしゃいます。肝臓だけでなく体全体にもいい影響がありますから、是非挑戦してみてください。

食事療法

肝臓は食べ物の影響が強く出ますから、他の病気と比べても食事療法が重要になります。食べ方一つでもずいぶん変わってきますから、是非今日から実践していきましょう。

禁酒する

肝臓の病気が気になるのであればお酒は飲まないに越したことはありません。お酒を大量に飲む人と全く飲まない人では、当然病気にかかるリスクが違ってきますので、できるだけ飲まないほうが良いのです。

 

 

 

とはいっても、お酒を全く飲まない生活は辛いですよね。自己診断でも検査時の数値にも問題な無い健康体なのでしたら、日本酒なら3.5合、ビールなら3.5本までは安全だと考えられています。ビールを1日に5本以上飲むような大酒飲みだと非常に危険ですが、飲み過ぎなければそう簡単に病気にはなりません。

糖質を減らす

肝臓の病気は肥満が原因でなることも多いため、適切なダイエットは有効です。ダイエットとなると油ものを控えることを重視する方もおられますが、肝臓の病気の予防には、糖質制限の方が重要になります。血糖値が急激に序章すると、インスリンが分泌され、中性脂肪を生み出してしまいますから、血糖値の上昇を緩やかに抑える食生活が基本になります。果物は体に良い栄養素も豊富ですが、糖分が多いのであまり食べないように注意しましょう。

 

 

 

また、食べる順番は野菜からにすると、血糖値の上昇を抑えられます。野菜⇒魚⇒ご飯といった順番で食べていくのがおすすめです。すぐにでもできる予防法になりますので、今日の晩御飯から早速取り入れてみてはいかがでしょう?

肝臓に良い栄養素をたくさん摂る

タンパク質、ビタミン、食物繊維など、肝臓の機能を高める栄養が取れる食べ物は毎日食べましょう。ブロッコリー、かぼちゃのような緑黄色野菜にはビタミンが豊富に含まれています。偏るといけませんから、バランスよく量は少なく品目多めでいろいろ食べるのが一番です。

 

 

 

そこに加えて、タウリンとオルニチンを含んだ食材を取り入るといいですね。青魚やシジミ、牡蠣、ホタテなどの海産物に多く含まれています。野菜多めで肉よりも魚が中心の食生活にするのが良いという事です。

毎日続けられる運動

過度なダイエットは逆に肝臓に悪影響を与えることから分かるように、筋肉がある方が肝臓の病気にはなりにくくなります。筋肉量が多くなるほど、中性脂肪が溜まりにくい身体になるためです。運動不足は脂肪肝の原因になりますので、毎日トレーニングをして身体を動かすのは効果的です。目的は中性脂肪を減らす事であって、体重を落とすことではないので、痩せることを目的とするのではなく、汗をかくことを目的に運動を30分ほど続けましょう。スポーツ、ウォーキング、ヨガ、水泳、筋トレなど、何でも構いません。

 

 

 

ちなみに、筋肉が必要とはいっても、ステロイドは使っては駄目ですよ。肝臓に大きな負担が与えられてしまいます。健康的な運動で無理なく筋肉を増やしていきましょう。

まとめ

肝臓の病気の原因と、予防方法について解説していきましたが、いかがでしたか?検査しても確実に発見できるわけではなく、異常が分かりにくい臓器なので、気づいた時には手遅れになることもあります。早期発見にかけるよりも肝臓の病気になりにくい生活に改善する方が確実な対策になります。甘いものを減らし魚介類多めの食生活と、毎日30分以上の運動で、脂肪を溜めず、肝臓を休ませる時間を作ってくださいね。